にほんごであそぼ 新曲『かなじょ』が放送
にほんごであそぼ 新曲『かなじょ』が放送されました。なんと延喜5年(905年)から作られ、8年後の913年に完成された日本初の勅撰和歌集『古今和歌集』を歌にしています。しかも『仮名序』の部分だけではなく、百人一首で使われている和歌を組み込んだりしており、かなり凝った曲となっています。
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「仮名序」や百人一首で使われる名言の数々を歌に
新曲『かなじょ』は、和歌「仮名序」だけではなく百人一首で有名な僧正遍照の作品なども挿入してオリジナルとして生み出されています。
やまとうたうは 人の心を種として
万(よろづ)の言の葉とぞ なれりける
和歌は人の心を種として、いろいろな言葉の葉が繁ったようなものである。
天津風 雲の通ひ路 吹き閉(と)ぢよ
をとめの姿 しばし とどめむ
百人一首で有名な僧正遍照(古今和歌集より)を挿入しています。天を吹く風よ、天女たちが帰っていく雲の中の通り道を吹き閉ざしてくれ。乙女たちの美しい舞姿を、もうしばらく地上に留めておきたいのだ。
うぐひす かはず
生きとし 生けるもの
いづれか歌をよまざりける
花の間に鳴く鶯、水に住む河鹿の声を聴けば、この世に生きているもの(全て)で歌を詠まないものがあろうか。
製作途中で亡くなった紀友則にかわり紀貫之がリーダーを引き継いで完成した「古今和歌集」。巻頭の紀貫之による「和歌とは何か?」について書かれた序文「仮名序」を用いられた内容の一部を抜粋して歌にしています。
高校入試などでもよく出題され、けっこう有名な和歌です。学校で習った記憶がある方も多いと思います。
作曲は同番組でも有名な藤原道山さんが作曲を手掛け、「リポD」など数々のCMソングを手掛けた篠田大介さんが編曲をされています。
そして振付には同じく同番組のラッキィ池田さん、衣装は ひびのこづえさんが担当されています。ラッキィ池田さんの独特な振付と「かな女」に扮した可愛らしい衣装も必見です!
『かなじょ』のつぎは『まなじょ』?
今回の『かなじょ』は「古今和歌集」巻頭部分を抜粋して歌にしている。ということは巻末も存在しています。紀淑望(きのよしもち)による「真名序」です。
「仮名序」は仮名で、「真名序」は漢文で書かれているという、表現の違いのみで、内容は歌は人の心をなぐさめるという、ほぼ同じ内容が書かれています。